秋田公立美術大学ギャラリー BIYONG POINT(ビヨンポイント)では、美術家の飯山由貴による、本学学生とのワークショップと飯山による秋田でのリサーチを組み合わせた若手作家招聘プロジェクトの成果を、ワークショップのメンバーによるグループ展のかたちで公開します。
インターネットで購入したスクラップブックなどの個人的な記録や他者へのインタビューをもとに、編み物によるタペストリーや映像、歴史的資料など様々な媒体を用いたインスタレーションを発表している飯山由貴。2016年4月25日(月)から5月1日(日)にかけ、地域の空き家を活用した大学関連施設「アラヤイチノ」で断続的に開催されたワークショップでは、アートを「変なこと」を許容する口実として捉え、彼女の作品を構成する要素としても重要である、他者や家族、社会や歴史へと意識を広げるレクチャーや、自分と人やものの関係性を再検討することにつながる感覚的なアクティビティ、参加者各自が表現として内的な課題をアウトプットするためのディスカッションを実施しました。また、リサーチでは飯山の表現手法として一貫している「編む」行為と、女性の生き方を中心としたインタビューを秋田市内で行いました。
比較的年齢の近いアーティスト、学生たちとの協働によって編み上げられる本展は、ワークショップやリサーチをアリバイとして培われたものたちを展観する場です。それぞれの試みを通して、他者や社会とのつながりについてユーモアをもって問いなおす機会となれば幸いです。
アーティスト:虻川彩花、飯山由貴、石井かおり、大越円香、荻谷有花、加藤いず み、櫻井千鶴、佐々木香里、須賀亮平、中川由香、中村佳歩、西永伶央奈、平石か なた、振本聖一、真坂歩
会期:2016年5月28日(土)〜7月3日(日)9:00-18:00 *会期中無休、入場無料
会場:秋田公立美術大学ギャラリー BIYONG POINT(ビヨンポイント)秋田市八橋南 一丁目1-3 秋田ケーブルテレビ(CNA)内
企画:慶野結香